栄養満点の黒ニンニク!含まれている成分を見てみると

白いにんにくが黒く熟成していくプロセスの中で、各種アミノ酸やミネラル類が豊富に含まれる黒にんにくへと変化していきます。

具体的には、どのような成分が含まれているのでしょうか。
今回は、黒にんにくの成分について見ていきます。

黒にんにくには多くの成分が含まれていますが、特に注目すべき成分は
「S-アリルシステイン」と「ポリフェノール」ですので、その2つについて詳しく説明します。

S-アリルシステイン

S-アリルシステイン(もしくはS-アリル-L-システイン)は、あらゆる食品の中でニンニクにしか含まれていない成分で、厳密にいうと「イオウ原子を含む無臭の水溶性含硫アミノ酸」です。

通常の白い生にんにくには微量しか含まれておらず、黒にんにくへと熟成・発酵させることで増加するという特性を持っています。

S-アリルシステインの驚くべき効果とは

黒にんにくは活性酸素を除去し抗酸化力を高めるといわれていますが、実はその具体的な根拠はまだ明確になっていません。

有力な説としてこのS-アリルシステインが抗酸化作用を高めているといわれているのです。

抗酸化といえば、重要な病気でいうと心筋梗塞や動脈硬化の予防に、美容の面ではアンチエイジングに寄与するということです。

また、S-アリルシステインはナチュラル・キラー細胞(NK細胞)を活性化させる作用があることでも注目を集めています。

ナチュラル・キラー細胞とは、リンパ球の一種で、全身をパトロールしながらがん細胞やウイルス感染細胞などを見つけ次第攻撃する働きを持っている細胞です。
その細胞を活性化させる効能があるということは、すなわち癌(がん)予防にも効果的だということです。

これだけではありません。
S-アリルシステインは、神経細胞の寿命を延ばし、樹状突起(シナプス)を伸ばすという他にはない特性を持つ物質であることもわかってきました。

このことで、アルツハイマー(認知症)の予防や学習能力を高める効果が期待されています。

S-アリルシステインの薬理効果についてはまだわからないことは多く、目下世界中で治験・臨床が繰り返されています。
今後のさらなる発見が期待されています。

ポリフェノール

ポリフェノールは植物に多く含まれる成分の総称で、抗酸化ビタミンの一種です。
ポリフェノールは植物が外敵から身を守るために作られる成分で、虫や鳥がかんで嫌がるような苦みや渋みが特徴。

ポリフェノールと聞くと、赤ワインやお茶、ブルーベリー、ココア、チョコレート等を思い浮かべる方もいると思いますが、にんにくにも含まれています。

そして、黒にんにくへと熟成・発酵させることで、5倍~10倍にもポリフェノールが増えるという特性を持っています。

黒にんにくの種類や時期にもよりますが、100g当たり200mgほどのポリフェノールが含まれています。

ポリフェノールに期待できる効能は

動脈硬化や糖尿病、高血圧など、体が活性酸素で酸化されて起きる病気を防ぐ働きを持つ『抗酸化ビタミン』の中でも、ポリフェノールには非常に強い抗酸化作用があります。

近年、抗アレルギー作用が非常に強く花粉症などを抑制する効果がある事がわかってきました。マウスの実験では、抗アレルギー作用、抗感染症を示す事が知られアレルギー疾患の発症に関与するといわれるサイトカインIL-4(インターロイキン-4)が減少したという研究結果があります。重度の花粉症が治ったという話を良く聞きますが理由が解明されつつあります。

参考)ポリフェノール摂取のコツ お茶・コーヒーでこまめに

他の食事メニューもまじえてポリフェノールを摂取しましょう

ポリフェノールは摂取後約2時間で抗酸化作用が高まり、4時間ほどで消えるので、こまめに取るのが効果的です。
1日の摂取量の目安としては1000ミリグラム前後。

黒にんにく以外に、ポリフェノールを特に多く含む食べものとしては

・赤ワイン(タンニン)
・ココア(カカオポリフェノール)
・チョコレート(カカオポリフェノール)
・緑茶(カテキン)

が挙げられます。
ココアやチョコレートは100gあたり800mg~3,500mgという大量のポリフェノールを含みます。
(当然、糖質・脂質も多く含むのでたくさん食べたり飲んだりするのは控えたほうがいいですが)

また、ホウレンソウやミカン(いずれも100gあたり100mg程度)など、野菜や果物にも、黒にんにくほどではないにせよ、ポリフェノールは含まれているため、
いろいろな種類の野菜や果物を食べれば、ポリフェノールを自然と摂取できるといえます。

生ニンニク同様、黒にんにくにも含まれているアルギニンの力

アルギニンはアミノ酸の一種で、脳下垂体を刺激して夜間に成長ホルモンの分泌を促す効果があります。成長ホルモンは病気への抵抗力を高めたり、創傷を早く治癒させる、タンパク質合成を促進させるなどの効果があります。

アルギニンの免疫力を高める作用は、病気や外科手術後の患者の回復にも役立てられています。もちろん健康な方にとっても、摂取する事で免疫力のアップや筋肉増強作用などを図ることができる素材として、注目を集めています。

その他にも、アンモニアの解毒や血管の拡張による血流改善効果、さらには、肌を保湿し、新陳代謝を促すことで、美しい肌へと導く効果も期待できるのです。